千早。
- Noriko
- 2015年11月19日
- 読了時間: 4分

今年の5月1日に描き始め、途中サボり期間があり、
未だ描き続けている作品のお話。
サイズはA0サイズ。
使っている画材は、いつも通りのケント紙とボールペン(三菱シグノ0.28mm)。
(黒と赤、2色の作品になる予定。)
大きな鳥が羽ばたく姿と、大きな花。
その花びらが鳥の周りを舞い散る。
そんな作品を描いてます。
一度は挑戦してみたかった、大型作品。
今迄で一番大きなサイズの作品はA1でしたが、その倍のサイズ。
このサイズの作品を描く時には絶対に鳥を描こうと決めていました。
そして、その鳥の作品のタイトルは『千早』。
そう、決めてました。
でも、なかなかキッカケを掴めず、勇気も出ず。
そんな時に起こった出来事。
とある展覧会のお誘いを受け、
『大きな作品、100号サイズ(1620×1300mm)位で描いて欲しい。』とのリクエスト。
そのサイズだったら、展覧会にゲスト作家として出展。
そんなお誘いでした。
ですが、だたでさえ時間のかかる点描作品。
私は主婦業の傍らで作品を描いているので、100号サイズで描くには制作期間1年は欲しい。
その展覧会の開催まで数か月…
どう考えても、無理。
なので、100号サイズ作品は絶対に無理だという事を伝え、謝罪し、
その時点で手元にある一番大きな作品の話をしました。
『その作品の画像を送ってください。』との返事。
せっかくお誘いを頂いたので、お待たせするワケに行かない。
すぐに作品の写真を撮って、お送りしました。
それから、そのお誘いを頂いた方からは音沙汰なし。
正直、凄く悔しい思いをしました。
その後、別の展覧会のお話を頂き、主催者様と実際にお会いしてお話をしました。
主催者様は丁寧に真剣に話をして下さり、私の置かれている状況もしっかりと把握して下さいました。
無理のない範囲で参加をさせて頂けるとの事。
主催者様自身がとても一生懸命で、真面目で丁寧な対応をして下さる。
そんな姿を見て、『この方が主催だったら、私は喜んで出来る限りの協力が出来る。』そう思いました。
そこで、思い出したんです。
悔しい思いをした事。
主催者様に、その出来事を話しました。
時間はかかるけれど、大型作品を描きたい。
欲しがっていた『大型作品』を描いてやりたい!
悔しい思いをした事や、いつか絶対に見返してやりたいと思っている事。
主催者様は、その話をすべて受け入れて下さり、その『見返す場』を与えてくれると約束して下さいました。
そして私はその主催者様の企画する展覧会に、『大型作品』を絶対に出展させて頂く事を約束しました。
本当に悔しかったんです。
どの作品も私の子供の様な作品。
その作品を写真まで受け取って、すっぽかされるなんて。
せめて『今回の話は無かった事で…』
の一言があっても良かったのではないのか?
その展覧会がどんな展覧会かは書きませんが、
私はそのお誘いを頂いた方の関わる展覧会には、この先絶対に出展しません。
悔しさと、思いを受け入れて下さる主催者様との出会いが大型作品を描き始めるキッカケでした。
悔しい思いをしたけれど、描き始めるキッカケを頂けた事には感謝しております。
そして、主催者様との出会いに本当に心から感謝しております。
こうして、描き始めた作品『千早(ちはや)』。
A0サイズ作品は、これが最初で最後です。
ここまで大きな作品、これ以上大きな作品は、もう描きません。
私にとって、とても大切な作品になります。
覚悟の作品です。
なので、沢山の思いを詰め込んでいます。
どんな思いなのかは秘密です。
ただ、私自身が絶対に忘れてはいけない思い。
私の、大切に思う人の名前を作品のタイトルに貰いました。
その鳥の姿には、モデルが居ます。
そして、その鳥に私は沢山の思いを込めて花を送る…
秘密だらけ…
まだ描いている途中の作品ですが、
もう、この作品がお披露目される場は用意されました。
まだ先(来年)の話ですが、
少しでも多くの方にこの作品を見て、驚いて、楽しんで貰える様に、
秘密が多い作品ですが、作品を見た方には自由に感じて貰えたら良いな…
私自身も後悔の無い様に、描こうと思います。